キャブレターのセッティング~自分のバイクは濃い?薄い?
キャブレターのセッティング
インジェクションの時代とは言え、その調整のしやすさ・カスタムの幅の広さから故まだまだ人気のあるキャブレター。
マフラー交換やエアクリーナー交換をした際にメインジェットやスロージェットなどを交換することで燃調をあわせる訳ですが、
「メイン・スロージェットを自分で交換出来るんだけど、どの状態がベストなの?」
と判断に悩まれる方が多い様ですので、
「濃い又は薄い時」にどういう症状が起るのか?簡単にまとめてみました。
対処方法も合わせて説明してみたいと思いますので、ご参考にどうぞ。
※パインバレーはインジェクションハーレー専門店です。
キャブレター車のセッティングに関してはお受けいたしかねますので予めご了承ください。
【濃い】とはどういう状態か?
・加速にメリハリが無く吹け上がらない。(標高の高い場所に行った時も同じ症状が出ます)
・エンジンが暖まって来るとマフラーから黒煙を吹き、チョークを引くことで更に悪化する。
・エアクリーナーフィルターを外し直キャブ状態にすると調子が良くなる。
・プラグが黒く汚れ、ガソリンの臭いがする。
・吹け上がりが遅い(テンポが遅れる)
・トルク感が無い
【薄い】とはどういう状態か?
・アクセルのつきは良いがトルク感が無く、低速走行時に車両がギクシャクするなど不安定になる。
・エンジンが暖まった時にアイドリングが不安定又はストールする。チョークを引くと調子は良くなる。
・エアクリーナーフィルターを外し直キャブ状態にすると更に悪化する。
・エンジンブレーキをかけるとアフターファイヤーを起こす。
・プラグが白く焼けている。
以上が燃調が濃い又は薄い時に起りえる主な症状です。(インジェクション車でも似たような症状が出ます。)
どうやって改善する?
スロットル開度を目安に具体的に表にしてみました。
キャブレターのセッティング | |||
スロットル開度 | 症状 | 濃・薄 | セッティング方法 |
全開 | 息つき・ノッキング・オーバーヒート | 薄 | メインジェットの番数を上げる |
全開 | エンジン回転が頭打ちになる・ぼこつく・パワー感が無い | 濃 | メインジェットの番数を下げる |
1/4~3/4 | 息つき・ノッキング・失速 | 薄 | ジェットニードルのクリップ段数を下げる |
1/4~3/4 | もたつく・ぼこつく・加速不良 | 濃 | ジェットニードルのクリップ段数を上げる |
1/8~1/2 | 息つき・ノッキング・失速 | 薄 | ジェットニードルのストレート径を細くする |
1/8~1/2 | もたつく・ぼこつく・加速不良 | 濃 | ジェットニードルのストレート径を太くする |
アイドリング(全閉) | アイドリングが不安定・ストールする | 薄 | スロージェットの番数を上げる又はパイロットスクリューを緩める |
アイドリング(全閉) | 黒煙が出る・しばらくするとエンジンがストールする | 濃 | スロージェットの番数を下げる又はパイロットスクリューを締めこむ |
急閉時 | アフターファイヤーが出る・回転の戻りが悪い | 薄 | スロージェットの番数を上げる又はパイロットスクリューを緩める |
ちなみに、表にはジェットニードルの変更も含めていますが、ノーマルの車両ではジェットニードルの高さが固定式の為、変更する事が出来ません。
サンダースライドなどの社外品で、クリップの高さが変更出来る物に交換されている方の為に参考に記載してみました。
※車両出荷状態時、パイロットスクリュー部分には栓がされてしまっている為、ドリル等で蓋を外す必要があります。
地道な交換作業の繰り返し
以上がキャブレターセッティングの一連の流れになりますが、セッティングには「この車両にはコレをすれば絶対間違いなし!」と言うものは無く、地道な交換作業の繰り返しになります。
メインジェット・スロージェットは「買うのが勿体無い」気持ちを押さえて予め何個か(前後3個づつ位)揃えていたほうが作業効率が良いと思います。
慣れるまでは中々面倒くさいですが、慣れてしまえばかなり楽しい部分なので、是非チャレンジしてみてくださいね☆
(交換する前に、もとに戻せるよう番数などのデーターを取っておくのをお忘れなく!!)
キャブレターセッティングの際はエアクリーナーも外しますので、ついでにフィルターのメンテナンスを行いましょう。
湿式フィルターを使用している場合はK&Nフィルターメンテナンスキットの使用を推奨します。
ついでにエアクリーナーキットの交換をしても良いかも知れないですね!?
こちらの記事を読んでいただいた方はきっと好きなはず!!
カッコイイヘルメットを取り揃えてます。
マックホール■APPOLO フルフェイスヘルメット
オーシャンビートル■BEETLE ビンテージヘルメット
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