ハーレーカスタムパーツ/パインバレー

Pine Valley Blog

パインバレーブログ
ドクターモリオブログ

ブローバイガスの通り道を完全に塞いだらどうなるのか?

ブリーザーボルト(又はブリーザーホース)を塞いだらどうなるのでしょう?
結果から申しますと・・・。








最悪の場合こうなります↓icon_eek.gif












恐怖のエンジン焼き付き・・・icon_cry.gif
ブリーザーが何故塞がれていたかと言うと、単純に「ブローバイからオイルが垂れて汚れるのが嫌だから」だそう。
では何故こんな事になったのか?
まず、ブローバイガスとは一体何かですが、一言で言うと「ピストンが下死点に到達した際に発生するクランクケース内の空気」です。
この空気には蒸発したクランクケース内のオイルも混じっており、そのオイルはブローバイガスのライン上にあるアンブレラバルブによって空気とオイルに分けられ、空気はエアフィルターへ、オイルは最終的にオイルタンクに格納される仕組みになっております。(EVO以前のモデルはアンブレラバルブが無いのでそのままブローバイガスとして出てきます)
エンジン熱が高温になった際にエアクリーナーがオイルで汚れ易くなるのは、オイルがさらさらになりすぎてアンブレラバルブでは分離しきれずガスとして一緒に出てきてしまうからと言う訳ですね。

では本題。

ブリーザーを完全に塞いだら、メカニズム的にどういう事が起こるのか?
単純にクランクケース内の空気の逃げる場所が失われます。クランクケース内の空気はいわば「不要」な空気の為、必ずどこかに逃がしてあげないといけません。
当然逃げ場を失えば何処からか逃げようとします。
この車両にいたっては2ヶ所、顕著に症状が現れている場所がありました。 ①ブローバイガスがオイルタンクに逆流(ピストンが上下する度にブローバイガスがオイルタンクキャップから吹き出る)。 ②オイルタンクもキャップを締めれば当然ながらここも密封空間なので、ここで更にブローバイガスが行場を失う。何処にも行き場が無くなったガスが次に向かった場所がシリンダー内。
つまり、「オイル上がり」が此処で起こった訳です。
本来ならこの時点でエンジンが絶不調になる訳ですが、持ち主さんは気付かず走行を続けた為、オイル上がりでシリンダー内に入り込んだオイルをちょっとづつ燃やし続け、オイルタンク内のオイルを全て燃やし尽した結果オイル無しで長距離走行、エンジン焼き付きと言う最悪な結果になったわけです。
全ての工業製品に対して言える事ですが、どんな部品にもきちんと意味や役割があり、それを阻害すれば当然不具合となって現れ、最悪手の施しようが無くなる場合も在りますので、ご自分で作業をされる場合は充分注意が必要です。 ↓画像のどこかをクリックすると良いことが・・・☆ にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村 他の記事を読む?
Share this:

Mail Magazine

メールマガジン登録

日本国内未入荷のレアな商品やハーレー パーツの特売キャンペーン情報等を「ドシドシ」配信しちゃいます! 是非、ご登録ください。